2018年5月27日 新潟県自転車競技選手権ロードレース弥彦大会

昨年、出場したロードレース弥彦大会。

今年も乗り込ませて頂きました。

 

昨年同様おこさんに手配して頂いた旅館『みのや』に前泊。去年はチェックイン前で買い出しなどの際に自転車の置き場所に困っていたが旅館の方が事務所に5台分もの自転車を預かってくれる事を快く受け入れてくれたホスピタリティ溢れる旅館。観光目的の方にも是非この旅館をお勧めしたい。

http://www.minoya.net

 

旅館に到着後はレースは翌日だが、3周ほど試走を各々のペースで済ませる。

昨年と若干変更のあった田園地帯の右折ポイントが幅狭な懸念もあったが1人で走る分には問題なさそう。

ただ、集団で走ること考えるとちょっと怖い。

ガードレールなどの防護柵がないこのコーナー、「お米への感謝が足りない奴はコースアウトして水田に落ちる。」的な事を言って、うちのリーダー柴田くんが『サンクス・ライスコーナー』と名付ける。毎度この人の即興のネーミングセンスには感心する。

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反対側車線にモトが走っていた。レースのシミュレーションかな?ご苦労様です、明日はよろしくお願い致します。

 

試走もそこそこに終え、あとはジェラード食べたり、弥彦神社へ参拝に行ったり、ご飯食べたり、お風呂入ったりとゆっくり過ごした。

就寝前、次の日ライバルとなる彩北ツブラーゼの吉田さんが同じホテルに泊まっていて、部屋まで挨拶に来て頂けてビックリした。レースでどんな感じで動くとか注意する選手など軽く情報交換をした。いつもレース会場などで声掛けて頂きありがとうございます。チームは別だが吉田さんと話していると不思議と和む。人柄だろうなー。

 

そしてレース当日。時間に余裕があるのでゆっくりと朝食を済ませて、朝風呂に浸かってから会場へ向かう。

 

レーススタート40分前くらいに刺激入れるためにウォーミングアップ。若干脚が重い感じがするが、どうだろう?

いつものことながら調子の良し悪しはレース始まらないとよくわからない。

 

先週、木島平村のロードレースでスタート前にMag-onを投入した際に脚が全然つらなかったことから、この日も導入!!ピンクグレープフルーツフレーバーの酸味が濃い味の中にさわやかさがあって個人的には好き。

 

整列が始まり、中盤より前目をキープ。チームメイトの柴田くんと荒瀧くんも視界に入る位置に。宮くんはちょっと後ろの方に整列していた。

注意するべくはやはり去年レースの中心だった麒麟山レーシングの選手(特に田崎さんと坂大さん)、FIETSの奈良さん。柴田くん情報でハヤサカサイクルレーシングの選手も強いので要注意とのこと。

あと、坂大さんから『うちのチームのあの人も速いから注意した方がいいよ。』と淵田さんを指差す。確かに速そうだけど、麒麟山の選手は田崎さんか坂大さんのどっちかが本命だと思っていたので、チェックは本命が優先。

ちなみに坂大さんは先週の木島平村のレースでチームのヘルプ要員としてチカラを貸して頂き大活躍だったとっても強い選手。

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チーム全員無事に帰還できますように!

 

レースがスタートした。

ローリングが解除しペースが上がっていく。

ポジションは中盤より前で、あまり引き過ぎず後半まで温存することを意識。先週のレースで急に身体のチカラが入らなくなって先頭集団から千切れてしまった失態があるので、今回はクレバーに対応することを心掛ける。

『サンクス・ライスコーナー』は手前で減速するのでインターバルは掛かるが思ったより問題なさそう。

ぶどう山登って下り手前くらいのとこだったか、そこで落車があった模様。後方でガシャンと音がし、振り返りそうになったが二次災害避けるために堪えて前だけ集中。チームメイトが巻き込まれてないことを祈る。

といつの間にか麒麟山の選手とハヤサカの選手で2名の逃げが発生していた。麒麟山の選手は淵田さんのようだ。みるみる差が広がっていくが、あくまでマークは坂大さんと田崎さんなので同じ集団に残っていることとまだレース序盤であることから深追せず様子見。1分以上の差が広がったが、その内吸収するだらうと有力勢の動きのみに警戒する。

途中、荒瀧くんが近くにいてゼッケンが取れかかってたので指摘したら、落車に巻き込まれていたとのこと。よく見るとジャージがボロボロになって身体にも真新しいような傷があった。単独で追いついたらしい。チームメイトながら凄い。

 

逃げの選手2人が強くてなかなか捕まらず、柴田くんが集団のペースを上げてくれたようで、他のチームも上手くローテを回して、レース終盤の10周回目くらいで、ようやく逃げを吸収し一安心。思い返せば、坂大さんからわざわざ淵田さんが強いから注意って情報はマークさせて脚削らせるための作戦だったのかもしれない。

 

逃げ吸収で安堵したのも束の間に有力勢の動きが活発になり少しキツくなり始める。特に競輪会館前の坂でのペースアップがキツくなんとか食らいついた。

田園地帯の平地辺りでペースが少し落ち着くと柴田くんが集団から飛び出し、麒麟山の選手も1名追っていったので、行くのか?と思い集団を蓋する。

 

集団のペースを落としていたら差がどんどん開いていく。ただ一緒に逃げている麒麟山の選手が田崎さんのようにも見えたが、影武者がいてどっちか判断できなかったので、坂大さんに直球で確認すると『ん〜、どっちだろうねー。俺もよく分からなかったなー。』との返答。

怪しかったけど、チームの不利になる情報は教えてくれる訳ないか。

柴田くんが逃げきって、そのままゴール採ってくれればそれでいいし、いつか吸収されるとしてもそれまでの間は他のチームに引かせて脚を休めることが出来る。

それでも奈良さん含む有力選手の飛び出しにだけはチェックして、抑えるよう対応した。

逆に少人数の飛び出しは申し訳なかったが見送って脚を削らせる。これも柴田くんが逃げてくれているからこそ成り立っている攻撃。

レオモの岩瀬さん、仙台第一高校の柳澤さんも

活発に動いている。特に岩瀬さんは残り数周ということもあり焦ったのか分からないがローテーションを回すように要求してきた。チームメイトが逃げていたので応じる必要はなかったが、『前に追いつきたいので、ローテーションご協力をお願い致します。』とスポーツマンシップに則った誠実な接し方に感心してつい引いてしまった笑

しかし、ローテがうまく回らないので集団のペースが上がらず、なかなか追いつかないことに前を引いていた坂大さんも苛立っているように見えた。

このレースは新潟で1番速い選手を決めるレースでもあるので、チームを勝たせるというよりはやはり坂大さんも1位狙いなのか?

思惑は分からなかったが競輪会館前の坂で麒麟山、レオモの岩瀬さんが前にいた時が一番キツく少しずつ逃げとの差が縮まっていく。

 

坂で集団から千切れそうだったけど、下りで目一杯踏んでギリギリ追いつき、逃げとも合流。どうやら逃げてたのは影武者だったよう。『柴田くん、お疲れ様!』って言ったけど、逃げてた割に余裕そう。どちらかと言うと自分の方がいっぱいいっぱいないのですが、どういう事でしょう??笑

逃げ吸収後に状況把握した岩瀬さんが『チームメイト逃げてたんですね。申し訳ありません。』と自分のとこまで丁寧に謝罪に来てくれた。本当に人間の出来た人だ。若いのに強いだけでなく、しっかりと紳士的な対応が出来る。見習わなくては。

 

そして残り3周の競輪会館の登り坂でチームメイトのにゅーさんから補給のボトル受け取るが、ボトルケージに刺すのにもたついてしまい、脚も限界だったようで、遂に千切れてしまう。

先週のレースから何も成長していない。せっかく柴田くんが逃げて良い展開を作ってくれたのに何も生かせてないではないか。

だがしかしたかし!ここで踏んばらなくていつ踏ん張る!今でしょうが!!

競輪会館の折り返しの下りではもう前を走る選手は見えなかったが、下りきった平地で視界に捉えるとこができた。差は10秒くらいかな?

しかし、モトはもうダメだと判断したのか前を走る集団の方へと自分を置き去りにしていく。追いつくか微妙だがやるしかないと強度を上げて踏む。思ったより距離が縮まったように感じた。先頭集団が『サンクス・ライスコーナー』に突入するくらいにペースを落とすはずなので、そこがチャンスだと思い死ぬ気で踏んだ。思った通りコーナー手前でペースが落ちたようでかなり差が縮まり、なんとか先頭集団に復帰することが出来た。『サンクス・ライスコーナー』サンクス!!日頃お米一粒も残すことなく食べておいて良かった!!ゴールまで何が何でも耐えてやる。

 

そしてラスト1周の競輪会館の登り。

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きちぃ。皆さん速すぎです。

ここでも限界で千切れそうになるが下りで追いつき、必死に先頭集団に食らいつく。

いよいよファイナルラップだ。

恐らくもう自分はゴールスプリントには絡めない。柴田くんも悟ってそうだった。

ここは柴田くん、荒瀧くんに任せるしかない。最後の平地はみんな牽制気味。柴田くんから飛び出した選手のチェックするよう指示があったので今自分に残ってるチカラの精一杯で応えたいと思い、荒瀧くんと2人で先頭を固める形になった。ここで下手にペース上げて飛び出したら柴田くんがタイミングとりにくくなると思い、一定のペースを意識。残り500mを切ったあたりで麒麟山の大野さんが出て来たのでそこからじわじわペースアップ。この人抑えるので脚は終わりそうだ。あとは任せた。

有力選手が自分を交わして行き、最後のチカラをぶつけ合う。勝敗はどうなったか見えなかったが、遅れながらも無事ゴールできた。

 

結局1位でゴールスプリントを制したのは田崎さん。柴田くんは岩瀬さんと接戦の末ギリギリ届かず3位だったが表彰台に上がれた。

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精一杯出し切った様子が伺える。

後ろから続く奈良さんが4位。そして5位、6位に坂大さん、荒瀧くんが続く。

荒瀧くんに関しては落車して一時は集団から落ちてしまってもなお入賞出来る精神力は本当に凄い。

宮くんは折り返しの度に頑張っている姿が見えていたので、レベルの高いレースでも戦えるくらい確実強くなっているように思えた。

 

自分は残ったハナクソみたいな力で踏みトップと12秒差の9位でゴール。みんな成長してる中、自分はまだまだ力不足でした。

個人的な反省点は多いけど、振り返るとこれまでで一番チームプレイが出来ていたレースだったと思う。

 

去年も感じたけど、応援していた方々がチームの隔たりなく声援を送って頂けたので、それが力になって最後まで気持ち良く走ることが出来ました。人の暖かさを感じるられるいいレースです。

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個人的には入賞出来なかったことがすごく悔しいけど、レース自体は心から楽しめました!

来年も是非参加したいと思います!!